日本にいるときにはさほど意識していなかったが、日本の教育はアメリカ英語に基づいている。これは、用語やフレーズもそうであるし、アクセントについてもそうである。
日本には、世界中の英語ネイティブが全く同じ英語を話していると思っている人もいるかもしれない。恥ずかしながら、私も前まではそんな一人だった。
しかし実際には、世界で驚くほど多くの地域に特有な英語(方言:Dialects)が話されており、英語方言によってそれぞれ特有の語句、アクセントがある。文法まで異なるものもあるらしい。
Wikipedeaにこの英語方言のリストがあるが、想像以上に多いことに驚くだろう。
List of dialects of English - Wikipedia
筆者が使用しているWindows8の言語設定にも多くの英語区分がある。
こうした中において、何かしらの理由で日本の英語教育はアメリカ英語を採用している。この理由については歴史的、政治的なものが絡んでいそうであるが、この記事の趣旨から逸れるので気にしないこととしたい。
ここからが本題である。この記事では読者が以下のどちらに当てはまるかによって、それぞれ習得をオススメしたい英語方言について記したい。
日本あるいは英語が公用語ではない国に在住の方
→ イギリス英語の取得
英語が公用語の国に在住の方
→ 現地英語の取得
下記ではそれぞれのオススメ理由を述べたい。
■英語が非公用語の国(日本含む)在住の方にイギリス英語をオススメする理由
・アメリカ英語は既に学んだからこそのイギリス英語
中学あるいは高校の英語教育まででアメリカ英語は学んで慣れているはずであるので、バリエーションを増やす意味でイギリス英語を学ぶ価値がある。
アメリカ英語とイギリス英語の間には大きな違いがある印象である。そこで、『この両方に慣れることができればそれぞれに近い方言もある程度は理解できるという』と想定すると、広い割合で英語方言を理解できるのではないかと推測する。
・発音が日本語に比較的近い
イギリス英語では、母音æ、ɑː の発音がアメリカ英語のそれに比べて日本語の『ア』、『アー』に近いはずである。
また母音のあとにくるrの発音が無いため、car、bird、earなどの発音が『アー』に近いはずだ。例えばParkはイギリス英語では『パーク』に非常に近い発音なのだが、アメリカ英語では『パールゥク』的な感じで舌を巻いてrを発音しなければならない。こちらで出会った日本人には、このrを巻き過すぎてちょっとやりすぎではという印象の英語を話している人も見受けられるが、それはアメリカ英語の発音に倣おうとしているからである。イギリス英語に倣えば舌を巻き過ぎる心配はいらなくなる。
なお、ここでは分かりやすさを優先し、英語と日本語の発音とを比較した説明をしてしまったが、英語の発音を日本語の発音と比較して覚えることをオススメしない。これについては以下の記事で理由を述べている。##記事執筆中##
・イギリス英語のアクセントはセクシーらしい
これはだいぶフザけた理由であるが、オーストラリア出身の友人からも聞いたし、YouTubeのコメント欄でもそうしたコメントを見たことがあるので、どうやら一定数の人間はそう思うらしい。異性に魅力的な英語を話したいのであれば、イギリス英語のアクセントをマスターすると良いだろう。
■英語が話されている国在住の方に現地の英語をオススメする理由
・現地で直接学べる
現地で直接学べる英語を学ばない理由はない。現地のネイティブから直接英語を学べる機会がたくさんあるだろうし、テレビ、ラジオ、ニュース記事(Web含)も現地の英語 Dialect で書かれているはずなので、そうしたマスメディアからも学べる。要は、現地で普通に生活するのに必要な英語 Dialect であり、生活の中で学べるものでもあるのだからオススメしますよというのが理由だ。
以上、習得をオススメしたい英語方言について述べた。
筆者は、多くの方言に慣れれば慣れるるほど、理解できる英語の幅が広くなるはずだと考えている。その点で、複数の方言に慣れることは英会話力を鍛えるうえで非常に重要な過程だと考えており、上記のどちらに当てはまるかに関係なく全ての英語学習者にオススメしたい。
参考に、筆者が英語習得の過程でどのように方言を意識しているのかを述べたい。
私はオーストラリア在住なので、基本的には語句(スラング)、アクセントは現地オーストラリアのものに倣うようにしている。
とはいえ、筆者のなかでイギリス英語とオーストラリア英語を区別できず混同してしまうことがよくあるので、実際はオーストラリアとイギリスの英語が混ざった不自然なものになっていそうである。
また、毎日YouTube等で英語の動画を漁って見ているのだが、そのときはアメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語の3つを意識して、なるべくこれらをバランスよく見れればいいなというような気持ちでいる。
最後に、英語方言 Dialects について非常に参考になるYouTube動画を紹介したい。
■アクセント、語彙、スラングについて
Australian English vs British English | ACCENT TUTORIAL by Joel & Lia
BRITISH VS AMERICAN ACCENTS! by Sarah Nourse
BRITISH VS AMERICAN VS CANADIAN ENGLISH! by Sarah Nourse
BRITISH VS. CANADIAN ENGLISH! by Zoey Arielle
DIFFERENT ENGLISH ACCENTS | American Accent vs. New Zealand Accent Challenge by Not Even French
DRONGOS, DAGS, & DUNNIES | Guessing Kiwi Slang! by Andrea Heckler
■イギリス英語について
日本人がイギリス英語を習ったら良い三つの理由 Why Japanese people should learn British English(イギリス英語、アメリカ英語、レッスン、勉強) by Twisted Helix
Advanced British Pronunciation - Speak like a native in 5 sounds by Learn English with Papa Teach Me