iamaheroのブログ

iamaheroのブログ

オーストラリア在住者が書くブログ

MENU

ローマ字への違和感。ローマ字が「海外の日本語教育」をもダメにする


スポンサードリンク


当記事では、「日本語のローマ字表記がおかしい」気がするという話と、「ローマ字が『海外の日本語教育』をダメにするのではないか」という懸念について述べたい。

別の記事でも書いているが、私は2020年7月現在、オーストラリアに1年9ヶ月滞在している。もちろん、英語圏の国に滞在して仕事もしているということで、生活を通して英語を習得している英語習得者の立場である。そうした立場から、日本語のローマ字表記が何かおかしい気がしている。

日本語のローマ字表記への違和感は日本にいるときから感じていたが、英語、特に発音を習得すればするほど、この違和感は強いものとなってきた。違和感の理由は明確で、英語発音に従ってローマ字を発音しても、日本語の発音にならないためである。

例えば、「Konnichiwa」をそのまま英語発音したら、「こんにちは」には絶対にならない。英語圏出身の人がこれを発音すると、/kɒ ˈ tʃɪ wə/ (IPA発音記号より)という発音をしてしまうはずである。にもかかわらず、海外出身者向けの多くの書籍、Webの記事にて、「こんにちは」の発音は「Konnichiwa」と記載されている。

実際、私が感じていた違和感は正しかったようで、どうやら、英語とローマ字は別物であるようだ。下記記事を読んで、なるほど別物なのかと納得した。
ローマ字と英語は違う!?子どもがローマ字を学ぶ時の注意点 - 知育と幼児教育が3分でわかる|Chiik(チーク)マガジン

また、上記記事内でも引用しているが、ローマ字を習うことが日本人の英語発音の習得に弊害をもたらすというような記事もある。私も、この記事の記載者の主張に同意である。
ローマ字が日本の英語教育をダメにする。ローマ字と英語の違いとは? | ブライチャーブログ

上記2つの記事は、日本人の英語教育に関する視点から、ローマ字を学ぶ際の注意点、懸念を述べている。それに対し、私が懸念しているのは、海外の英語圏出身(おそらく英語以外のラテン系言語を母国語にする方も)の日本語学習者への弊害である。

私がこちらオーストラリアの書店で日本語に関する書籍を見てきた限り、日本語の発音に関する説明は、ローマ字表記がベースとなっている(書籍の著者の多くが日本出身者であることが、こうなっている大きな理由の1つであろう)。日本語の発音を正しく表現していないローマ字表記に従っても、もちろん、日本語を正しく発音できない。

つまり、ローマ字は、日本人の英語教育だけでなく、『海外の日本語教育』をもダメにしていると考えられるのである。

私は最近、習得した英語でのコミュニケーション力を使い、HiNativeWordReferenceQuara、また、自身のYouTubeチェンネル などにて、日本語学習者に対して日本語の言語知識を共有している。日本語ネイティブという立場から、日本語を学習したい人に対して何かしらの役に立てればと思ってのことである。そうしたなかで、このローマ字による日本語学習者への弊害が懸念として挙がることとなった。

今後、この弊害を少しでも減らすことができるように、英語でのブログ記載やYouTube動画によって、日本語発音の表記方法や、正しい発音方法について、情報を発信していきたいと思っている次第である。