日本学生支援機構JASSOによると、新型コロナウイルス蔓延前の2019年までは、日本の留学者数は右肩上がりに増加していたようです。
コロナによって海外渡航が難しくなったとはいえ、”グローバル”という言葉が社会ではびこり続けている以上、留学に興味を持つ方は未だに増え続けていると予想されます。こうしたことからも、コロナによる入国規制が緩和されしだい、留学者数はまた増えていくのではないでしょうか。
この記事を読んでいる方も少なからず留学に興味をもっているものと思います。
留学先として人気なのは、やはり英語圏。中でも、オーストラリアへの留学は、年中温暖な気候や美しい自然、またワーキングホリデービザで2、3年目のビザ(セカンドビザ、サードビザ)が取得可能なことなどから人気があります。
筆者自身も現在オーストラリアに来て4年目となり(2022年1月時点 ワーホリ3年→学生ビザへ)、美しい自然に囲まれた現地での生活を満喫しているところです。いえ、『オーストラリアに来て』というより『オーストラリアのパース(Perth)に来て』と言わないと、パースにフェアじゃないなと思います。そのくらい、パースは素敵な都市で、パースに魅了されて私はオーストラリアに住み続けています。
この記事では、私が住むパースの魅力を紹介します。少しでも多くの方が、オーストラリア留学、特にパースでの留学に興味を持っていただければ嬉しいです。
【別の記事で、パース留学でお勧めする留学エージェントについても紹介しています】
パースの良いところ5つ
パースの良いところはたくさんあるのですが、私は5つピックアップしました。
(その他おまけ:ワーホリセカンド・サードビザ関連、永住関連)
1.”超絶”天気が良い
下の表を理解すれば、”超絶”の意味がお分かりいただけると思います。
表は、月ごとの『雨が降る日の数(平均降雨日数)』を示しています。オーストラリアの夏季にあたる12月~3月までのみピックアップしています。
月ごとの平均降雨日数(単位:日)
都市 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
---|---|---|---|---|
パース | 2 | 1 | 1 | 2 |
シドニー | 8 | 8 | 8 | 8 |
メルボルン | 6 | 5 | 4 | 5 |
ゴールドコースト | 11 | 11 | 11 | 11 |
※Weather Spark (Australia)より引用。少数点以下四捨五入
他の都市と比べ、パースの夏は降雨日数が圧倒的に少ないことがわかると思います。実際住んでみるとわかりますが、夏の間はほぼ毎日晴れ、しかも快晴(雲一つない青空)が多いです。
参考までに、東京の8月の降雨日数は11日だそうです(Weather Spark (Tokyo)より)。
天気が良いとメンタル面にもよく、気分転換にビーチや公園を少し散歩するだけでも気分がよくなるものです。
また、例えば友人とビーチに行く約束をしていて、当日になって「雨で中止!」なんてことはまずありません。逆にゴールドコーストなどでは、3日に1日程度は雨という計算になるので、雨で予定変更・・・なんてことは結構あるのだと思います。
2.綺麗なビーチが多い
シティから車で15~20分でアクセスできるビーチが5つ以上もあります。日帰りのロードトリップをすればアクセスできるビーチがもっと増えます。
シティ近くの人気どころは、Scarborough Beach、City Beach、Cottesloe Beachです。ビーチごとに特徴があり、風や波の強さ、周りのバーやカフェの雰囲気、人の多さなどが異なります。
インド洋に面するビーチは、コバルトブルーのようなやや緑がかった青色をしていて、東海岸のビーチとは異なる綺麗さがあると聞きます。また、西海岸は太陽が沈む側なので、サンセットも楽しめます。
「オーストラリアに行けばどこでも綺麗なビーチが多いんじゃないの?」と思う方が多いのではないでしょうか。私もそう思っていました。
しかし、そんなことはないようです。パースからシドニー、メルボルンに移った語学学校のビーチ好きな友人は、「パースに戻りたい」といつも言っていました。
3.綺麗で広い公園が多い
公園の多さもパースの良いところのようです。
Kings Park はじめ、Sir James Mitchell Park、Lake Monger Parkなどなど。シティから車で15分圏内に絞っても、挙げればきりがないほどの綺麗で広い公園がたくさんあります。
また、ちょっと毛色が異なりますが、車で1時間も飛ばすと複数のナショナルパークにアクセスできます。ナショナルパークは広大なブッシュランドから成り、滝があったりハイキングができたりカンガルーなどの野生動物に出遭えたりと自然を満喫できます。
ビーチのときと同じく、東海岸に飛んで行った友人は、パースの綺麗な公園が恋しいと言っていました。
4.人が多すぎない
パースの人口は2020年時点で人口は約215万人、州都のなかでは4番目に人口が多い都市とされています(参考:List of cities in Australia by population - Wikipedia)。
人口だけ見てもピンと来ないと思うので、人口密度を他の都市と比較してみます。
■他の州都との比較(単位:人/km2)
メルボルン 22,400、シドニー 16,700人、ブリスベン 7,700、パース 3,500、アデレード 3,000、ダーウィン 2,700
※2020年6月 人口密度が最も多いエリアの数字(参考:Regional population, 2019-20 financial year | Australian Bureau of Statistics)
■日本の都市(単位:人/km2)
東京23区 15,425、大阪市 12,206、名古屋市 7,123、福岡市 4,720、仙台市 1,395
※Wikipedia記載の2021年12月時点の数字。対象エリアの考え方が異なるので、オーストラリアの都市との比較は参考程度に。
人口密度での比較から、なんとなく「人が多すぎない」の意味を察していただければ嬉しいです。
私はパースで3年以上暮らしていますが、人が多すぎると感じたことがありません。日本で東京・首都圏暮らしの経験がある私からすると、むしろ比較的少ないとさえ感じます。
「人が多いところが大好き!」という方に会ったことがほとんど無いので、このゆったりした雰囲気は多くの人にとって魅力的なのではと思います。
5.コロナ対策が優秀
パースが州都である西オーストラリア州は、新型コロナウイルスの世界的パンデミックが始まってからアウトブレイク(大規模な感染拡大)が起こっていません(2022年1月時点)。全く起こっていないといっても過言ではないと思います。
これは州の政府のボーダーコントロール(州境の規制)や迅速なロックダウンが秀逸だからです。
稀に入州者でコロナ感染が数件出ても、数日間のロックダウンやルール強化だけで、あとは普段の生活に戻ります。パースでは、パンデミック前とそこまで大きく変わらぬ生活ができているのです。
ちなみに、東海岸側のシドニーやメルボルンはコロナの感染拡大が止まらない状態がずっと続いています。
2022年に入ってから少し状況が変わり、パースでも初のオミクロン株の感染者がでました。1月下旬現在で、1日に10人前後の新規感染があります。ここまでうまく対応してきた州政府がどのように動くのかが注目されます。
西オーストラリア州の対応が優秀なことは、今住んでいる方にとっては嬉しいことですが、今すぐパースに来たい留学生にとってはそうではありません。対応が優秀なのは規制が厳しいからでもあり、2020年1月現在も留学生が西オーストラリアに入って来れない状態が続いています(特殊な条件を満たさない限り基本的に入州不可)。
コロナの状況がよくなり、留学生が入ってこられる日がなるべく早く来るように願うばかりです。
その他
上に挙げた5つ以外にも、パースの良い点は色々あります。
例えば、ワーホリで数年滞在したい方へのメリットとして、シティの近くに住んでいてもファームジョブを見つけやすく、大変な思いをしてド田舎まで行かなくてもセカンドビザ・サードビザが取れるケースをよく聞きます。
また、ワークビザ系で移住を目指す方にとっては、パース周辺には移民を積極的に受け入れている地域(Designated regional areas)が比較的多くあり、業種によっては移住者を受け入れる枠が大きかったりします。
今回紹介しきれなかったパースの魅力については、別の記事で今後取り上げていきたいと思います。
おわりに
当記事では、将来の留学生へのオススメ都市として私が住んでいるパースを紹介しました。魅力が伝わり、パース留学について一人でも多くの方に興味を持っていただけていたら嬉しいです。
パースはよく『世界で最も美しく住みやすい街』と言われます。実際に住んでみるとそう言われるのも納得で、留学先としても間違いなく魅力的な都市です。それだけに、今現在コロナによってパース留学が叶わない状況にあるのが残念だなと思います。
一日も早く留学生が訪れる街に戻り、希望する皆さんがパースを訪れられますように。