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英語で読書。レベル別おすすめ洋書4冊 | 日本人のための英語習得Tips


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「英語で読書?! You gotta be kidding me? 無理!!」

英語に抵抗がある方からは、↑このような反応が得られそうである。当然というか、私も英語に抵抗があった時期があったので、納得できる。

ただ、私が出会った英語の本、素敵な本、私の考え方・価値観・人生観に影響した本に感謝し敬意を示すためにも、洋書を読むことをオススメせずにはいられない。

 

前回の記事でも述べたが、皆さんにも是非、素敵な洋書(英語で書かれたもの)に出会って頂きたい。”出会って頂きたい”というよりは、”言語の壁を理由に、素敵な本と出会える機会を逃してほしくない”と言うのが、正確な表現だろう。 

kiyoping.hatenablog.com

 

もちろん本によって読む際の難易度は変わるが、初学者のレベル(高校レベルの語彙・文法)を超えている方は、易しめの洋書を手に取って読むに十分な読解力があるはずである。強く「読みたい!」と思うようなもの、かつ、ストレスをあまり感じずに読めそうな本から探してみるとよいのではと思う。

前置きが長くなってしまったが、当記事では、筆者が2018~2019年に出会った英語の本を4本紹介する。筆者なりに難易度のレベル(5段階:易、やや易、中、やや難、難)をつけてみたので、それも参考にして頂ければと思う。

 

「A First Bible Story Book and a First Book of Prayers」 by DK Publishing (Dorling Kindersley) 【難易度:易】

 

子供向け(5~8才時向け)に書かれた易しい聖書の絵本である。私がこの本を手に取ったのは、「世界で最も信者の多いキリスト教ってなにもの?」、「背景にどんなストーリーがあるの?」、「"Oh my GOD!!!"とか"Jesus Christ"とか言われる神は何者?」、「西洋圏のキリスト教まわりの文化を少し理解できるかも」・・・というような興味関心があったからである。

子供向けの絵本なので、文よりも絵のほうがメインでページを占めているような感じで、文章も短めに易しく書かれているものが多い。ページ数も全体で(2冊合わせて)160と絵本であることを踏まえると、そんなにボリュームは大きくない。ちなみに絵は、かわいらしいというよりは、特に人物や動物は妙にリアリティがある感じで描かれている。

「易しくかかれた英語の本から手に取ってみたい」、「聖書のストーリーにちょっと興味がある」という方は、是非読んでみてはいかがだろうか?ちなみにこの本に限らず、子供向けの絵本は、特に長い英文を読むことに抵抗がある方にはオススメである。

「The Happiest Man on Earth」 by Eddie Jaku 【難易度:やや易】

 

アマゾンの複数の国の歴史系カテゴリにて、ベストセラーとなっている本である。

中学・高校を卒業している方であれば、歴史の授業で、「ホロコースト」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないか。ホロコーストは、第二次世界大戦のさなか、ヒトラー率いるナチスドイツがユダヤ人などに対して行った絶滅政策・大量虐殺である。

本の著者、Eddieさんは昨年100歳を迎えたホロコースト生存者。目の前で起こる虐殺、両親との悲惨なお別れ、友人と助け合った温かい話。Eddieさんが共有してくださるそうした話を聞くと、涙なしには読み終えられない。

本全体から人間の悪の面と善の面が見てとれる。収容所(アウシュビッツがその1つとして有名)は正に地獄。わずか75年前にこんな残酷な殺戮が同じ人間によってなされたとは信じられない。そんな地獄を経験したEddieさんが言う「それでも私は世界で一番幸せだ」という言葉が、また印象的だ。

また、この本きっかけで色々とググる中で、日本がアジア諸国におこなった「Asian Holocaust」という大量殺戮の歴史を知り、しっかりと歴史の事実を理解したいという思いを持つようになった(正確かどうか述べるには慎重になる必要があるが、犠牲者だけで言えばナチスによるホロコーストの2倍数にのぼるという記事も)。

本の英語に関しては、著者が第2言語として英語を書いていることもあり、易しく読みやすい文体で書かれている。こまめに章分けがされている(208ページ中、プロローグ+15章+エピローグ)ので、ちょっとした空き時間に1章分読むというような感じで読み進めるのにも適した本である。

「The Headspace Guide to Meditation & Mindfulness」 by Andy Puddicombe【難易度:やや難】

 

瞑想(メディテーション)・マインドフルネスについての本である。

「瞑想???自分には無縁だ!」と思ったかもしれないが、そう思うのは早計かもしれない。

マイクロソフト創業者のビル・ゲイツさんがGoodreadsという書籍のシェアサイトにて、この本についての書評を記載している(下記リンク参照)。
The Headspace Guide to Meditation & Mindfulness by Andy Puddicombe

そこでは、「著者のAndyさんが、瞑想に懐疑的だった私を、信者に変えた」と述べている。ここでの"信者"とは、宗教的な意味合いではなく、「瞑想とはどういうものか理解した」という意味合いである。

また「瞑想に関する複数の本を読んだ中で、本書が、"自身が瞑想に取り組むこと"のハードルを下げた」とも述べている。『瞑想と聞くと自分とは無縁に感じるが、広まっていると聞くし少しは興味がある』、そんな方は読んでみてはいかがだろうか。

英語については、幅広い層の人を対象とし、読みやすいよう易しく書かれている印象を受ける。一方で、修道院での話等では一般の人に馴染が無さそうな語彙が見られるのと、一文一文が長い傾向が見られるので、普段から英文を読み慣れていない方には、やや難しめに感じるかもしれない。ちなみに、当初は日本語翻訳版も出ているようなので、日本語でも楽しめる。

瞑想については、また別の記事で私の考えや取り組みなどを詳しく紹介できればと考えている。

「No Time Like the Future: An Optimist Considers Mortality」 by Michael J Fox 【難易度:難】 

 

バック・トゥ・ザ・フューチャーという映画を見たことがあるだろうか?1980-90年代に公開されたやや昔の映画であるが、過去に戻ったり未来へ行ったりと、「今後そんな時代が来るのでは?」とロマンあふれるSFである。

この本の著者は、この映画の主人公マーティ・マクフライを演じたマイケル・J・フォックスさんである。昨年59歳を迎えたマイケルさんは、若い頃からハンサムで大スターであった一方、30歳の年で若年性パーキンソン病と診断される。

本書では、病気との戦いや向き合い方、マイケルさんを襲う更なる悲劇、家族を持つことの幸せや感謝などについて描かれている。色々なインタビュー動画から、彼はかなり茶目っ気があり、よく冗談を言う方だとわかる。本のなかでもそのユーモアは健在で、ところどころクスっと笑ってしまう場面がある。

彼の体験談を通して、「いくら大スターであっても結局は皆同じ人間なんだな。いくらスターでも、同じように病気を患う可能性があるし、大変な生活を強いられる可能性もあるし、立て続けに良くないことが起こる可能性もある」ということを感じた。それでもマイケルさんは、ご自身の病気を受入れ、できることできないことを受け止め、前向きな姿勢で暮らしているところも印象的だ。

マイケルさんは、パーキンソン病の研究助成のための財団「The Michael J. Fox Foundation for Parkinson's Research」を設立した。これまで約20年間で1 billion ドル(1000億円)もの資金を財団で集め、病気の解明や治療法の開発等、パーキンソン病を患う患者のための研究を進めている。パーキンソン病の研究に対するマイケルさんの貢献は非常に大きいものとして世界中で知られており、自身も闘病しつつも他の患者さんに役立つ大きなことをしている姿は本当にかっこよく、真のスター、レジェンドと呼ぶにふさわしいと個人的に思っている。

本書の英語に関しては、個人的に難しいレベルと感じる。マイケルさんが、多様な文の書き方・表現方法を知っているからなのか、ところどころ理解に時間がかかったり理解できなかったりという箇所があった。単語や熟語も、初見のものと出会う機会が多かった印象だ。英語を読むのにそこそこ慣れていて、少し難しめの本でも読む自信がある方は(そしてもちろんマイケルさんの生き方等に興味がある方は)、是非手に取って読んでほしい。

 

以上、当記事では、オススメしたい洋書4冊を紹介した。
仮にここで挙げた4冊に興味を持てるものが無かったとしても、英語で書かれた素敵な本は無数にあることは間違いない。皆さんが"言語の壁を理由に機会を失う"ことなく、素敵な本に出会えることを願いたい。